わたしの手帖

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何者

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映画『何者』を観てきました。

 

原作が小説家の朝井リョウさん。前回映像化された『桐島、部活やめるってよ』が学校のヒラエルキー的な、クラスのイケてる組・イケてない組。グループにも暗黙の上下があり、学生時代特有の人間模様を描いた作品でしたが、今回も心理描写として、日常生活にある表面的な、にこやかなやり取りの中に見え隠れする黒い部分を上手にくみ取った作品でした。

ネタバレになるので詳しくは書きませんが、映画を見終わっ後、の爽快感のようなものは味わえます。印象に残ったシーンは登場人物たちの友人が主宰する劇団の話題から就活の話題に転じて口論になるシーンでした。

 

毎月必ず劇団の公演をする友人。ネット上の批評は『見る価値がない』『クオリティ』が低い。そんな評価の低いものを人前に出す必要があるのか?完成度の高いものだけを出すべき。そう主張する友人に対して、ヒロインが

 

『頭の中にあるうちは何だって傑作なんだよ。でもそれを外に出して初めて評価される。10点20点って点数が付けられる。頭の中にあるうちはそれがない。出さなきゃゼロなんだよ?私達だってそうでしょう?』

 

企業訪問・面接を繰り返しながら不採用になる就活生。採用・不採用と結果が出るたびに、自分自身の価値に点数を付けられるような感覚。そんな就活生を横目に見ながら『就活に必死になるなんてカッコ悪い』と思う友人に放った言葉でした。

必死になるなんて、カッコ悪い。評価の低いものなんて、カッコ悪い。あいつら、バカだよねと笑いながらも、どこかその『必死なカッコ悪い奴ら』に嫉妬してしまう。自分の理想と現実とのギャップに対して、自分自身どう受け止めていいかわからない。この作品のタイトル『何者』も、映画を見終わった後に色んな気持ちで捉えることができる。モヤモヤ感が最後にはスカッ!っとして、励まされる作品でした。

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